民俗学は自民族の日常性、民俗を対象とする学問とされてきましたが、全体像を知るためには、比較の視点が必要です。自然・歴史的条件の共通性が高い東アジアの民俗事例と比較することで、日本の民俗の理解を深め、全体像を明らかにしていきます。
沖縄の民俗文化は、日本本土と大きく異なり、日本だけでなく中国との影響なども多分に含まれ、周囲の民俗文化と比較することができます。本科目の授業形態は講義として行い、沖縄の民俗文化を、東アジアの視点で広範囲に検討していきます。
平安時代の平安京を舞台とした都市社会の社会構造を、犯罪と刑罰という法秩序の視点から捉え直します。貴族の日記や『今昔物語集』などを素材としながら、都市社会を構成する多様な階層の人びとの存在形態と都市社会の構造を考えていきます。
日本常民文化研究所の所蔵資料を有効に活用した講義。渋沢敬三らアチックミューゼアム同人の足跡を辿りながら民具学史を概説し、民具の調査研究法から地域博物館・資料館における保存展示法まで、有形民俗文化としての民具資料論を概論します。